糸電話ー力学的解剖ー

エネルギーの物理的意味を考える例題として、糸電話が役立つだろう。

糸電話の縦波最近は糸電話での子供の遊びは無くなっただろう。紙筒にセロハン紙などを張り、そこに糸を留める。糸を通して相手に話をする糸電話である。時代がスマートフォンになれば、糸電話に興味など向かないのは当然だ。しかしその音声伝播の物理的解釈は、自然の意味を理解するには有効である。高等学校、大学では、『波動論』の難しい論説が授業内容になっている。シュレーディンガー波動方程式等の論理は、波を基本的に正弦波で解釈する。ところが、現実には水面の波でさえ、正弦波ではない。殆どの波は縦波であり、そこには正弦波形は無い(電気回路のエネルギー流のような局部的な波形は特殊なのである)。エネルギーの縦波伝播の具体例が糸電話になる。音声は空気に乗せた縦波伝播現象である。糸電話も同じ糸に乗せたエネルギーの縦波伝播現象である。

糸電話の力学的解釈 話して側で、紙筒に口を当てて言葉を発しても、糸で繋がっていなければ、聞き手側の紙筒を耳に当てても話し言葉は聞こえなかろう。その紙筒を糸でつなぐと話し言葉が相手側に伝わる。セロハン紙は縦に振動するが、空気だけでは拡散して相手側に音声エネルギーの縦波は届かないのであろう。糸が張られると、その糸の伸び縮みとなって、話し声が伝わるのである。そのエネルギー波が縦波である。その辺の意味をまとめて図に示した。同じような記事に三味線と縦波がある。

力学問題として、過去の記事を拾っておく。不思議の国の弥次郎兵衛道草問答(5)津波と真空破壊力隕石突入の衝撃波など。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください