電気磁気学の理論は電荷概念がその基礎的論拠となって構築された。その理論はマックスウエル電磁場方程式にその完成されたとも観える。しかし、その時点では電子の概念は無く、電界と磁界の直交する電磁波の光速度伝播現象の偏微分方程式としての解釈であったのだろう。実際の電波伝播の実験的検証もヘルツの実験まで待たなければならなかった。電子概念も、J.J.Thomson 以降になって認識された事であった。19世紀末以降に、本格的な電磁気学が完成したのであろう。
さて、現在の電気磁気学理論の常識は電界と磁界との二つの直交した空間概念によって解釈することになる。基本的に電界と磁界は、その空間での発生原因は異なるものと認識されている。電界は電荷により、磁界は電流(電荷の流れ)によって生じると解釈されている。その特徴的な意味で、静電界という空間概念が在る。この静電界は、正の電荷と負の電荷が静的状態で空間に向かい合った状態にある時の、その間の空間の電界強度が一定の変化のない、静的状態にある意味を捉えた概念である。勿論その空間には磁界は存在しない。電荷の変化が無いから電流による磁界は存在しない。この意味は電荷が実在するとの基本認識によって決まる論理である。所謂、電気と磁気とは基本的に異なる現象である、という意味になる。
しかし、『静電界は磁界を伴う』は、電荷が動かなくても磁界が電界には伴って存在する。という意味である。即ち、電界と磁界は必ずその場に一緒に存在する。という意味である。電界と言えばそれは磁界を伴い、磁界と言えばそれは同時に電界を伴うという意味である。即ち電界と磁界は必ず同時にその空間に有るという意味である。静止電磁界であろうと変動電磁界であろうと、電界と磁界は必ず二つが共に存在するという意味である。その意味は、電界と磁界と言う概念で分け隔てることはできないという意味である。
それは電気磁気学概念の完全なる理論的意味の否定である。それは電荷による空間電界も電荷の流れと言う電流による磁界も、そんな概念は間違いであるという意味である。即ち電気磁気学の根本が矛盾の理論で間違いであると言う表明である。
電気磁気学はその理論が、厳密な論理で解釈すれば、全く表現できない『不立文字』の世界の内容なのだと言う事を述べている。
その自然世界の真相はただエネルギーの存在する空間でしかないという意味だ。そのエネルギーが見えないし、実験的に測定もできないから、仮想的に人間が電荷で解釈した、その電気磁気学でしかないのだ。当然の事に、アインシュタインの電磁場方程式に基づく特殊相対性理論もその誤解の解釈論でしかないのだ。
残念ながら、大学の理学部でどの様に講義をしようとその空間に実在する『エネルギー』の意味を捉えて、その現代電気磁気学での解釈法を論じない限りは、自然世界の真実を理解させる講義には成らないのだ。
その意味を、古い解説として残してあった。それが『静電界は磁界を伴う』の解説である。
結論は、電荷概念に因る電界や電流による磁界が結局電気磁気学と言う専門的解釈用の理論でしかなく、自然世界を理解・認識する科学的理論としての意味は余りない学問でしか無いのだと言う事である。専門家の皆様には🙇ね。『電荷』は破棄すべき偽概念だ。