研究の歩み

公開日―2011年10月5日。 Yoshihira KANAZAWA.  (喜平)。

2017年10月28日。研究機関の所属の場を失ったまま30年が過ぎた。余りにも科学常識を否定した考え方が故に、科学の世界や科学の権威を信奉する教育者にとっては邪魔な存在であっただろう。科学理論・科学理論の基礎物理学が『電荷』否定たった一つの観点で、すべてが無意味なものに観えてしまった。新たな物理学の構築が『エネルギー』一つの実在性を認識するかどうかに掛かっている。市民と科学との繋がりが日常生活における深くて易しい自然学に求められる筈だ。何も己が今ある意味も知り得ずに。その核心が昭和14年12月1日舞鶴鎮守府への戸籍転籍、戦後未帰還(厚生省問題)が故の人権侵害に在るか。

(2022/02/19)追記。一つ現在の到達点として、電気回路空間とエネルギー伝送特性(2022/02/16)を挙げておく。電気回路現象に『電子』の物理的機能論は矛盾の中のお伽噺だ。『電荷』、『電子』を物理学理論の根幹に据えた理論は全てマヤカシノの学術理論である。

研究の足跡を纏めておく。

第1区分。新潟県立新津工業高等学校(昭和39年4月1日~昭和55年3月闇教職ー新潟県教育委員会の採用辞令無しという意味での闇の世界ー)での現場技術の習得を兼ねての基礎研究。所謂パワーエレクトロニクスと言われる半導体電力変換装置の自作と、回路解析で『エネルギー』の実在性が身に染み込んだ。

  1. 分布定数線路実習に対する一考察 新潟県工業教育紀要第3号(昭和42)ーこの双3極真空管2B29を使った150MHz定在波が蛍光灯空間点灯の検証確認ー「量子力学」とは何か? 分布定数回路空間の世界 (2019/10/14) 。
  2. 静止電力変換回路の基礎(1)(電力用半導体整流回路)同上第7号(昭46)
  3. トランジスターインバーターによる単相誘導電動機の速度制御 昭和47年産業高等学校教員の産業教育に関する特別研究成果 第8集 (公益財団法人 産業教育振興中央会)
  4. 静止電力変換回路・・(2)新潟県工業教育紀要第8号(昭和47)
  5. 静止電力変換回路・・(3)(サイリスタによる電動機速度制御)同上第9号(昭和48)
  6. 静止電力変換回路・・(4)(サイリスタインバーターによる単相電動機の速度制御)同上第11号(昭和50)
  7. 静止電力変換回路の・・(5)(サイリスタチョッパ)同上第12号(昭和51)
  8. 静止電力変換回路の・・(6)(三相サイリスタインバーターによるかご型誘導電動機の可逆加減速駆動)同上第16号(昭和55) これらの内容については静止電力変換回路の基礎に挙げた。

第2区分。居住地の『長岡技術科学大学 電気・電子工学系 助手』での主な研究。望まれぬ人事異動で(割愛人事?という結果が新潟県の《長岡技術科学大に転職するのでの願いに対して》『願いにより職を免ずる』の辞令。昭和55年4月に入って、新潟県立新津工業高等学校の事務官から履歴書に印鑑を押すように自宅に封書が届いた。しかも名前は「金沢」で、文末2行が空白で『願いにより職を免ずる』の記載のためだろう?末尾は校長八子正平)。(2017/10/29)初めて気付いて追記。新潟県教育委員会からの辞令が一切ないから、履歴書にも『願いにより職を免ずる』の記載が無かったのだ。新潟県での職歴が無いから転勤不可能が故に、自分は大学では役に立たない存在であったのかと。

  1. 赤木他:『瞬時無効電力の一般化理論とその応用』電気学会論文誌B、第103巻、p.483. (昭58-7)
  2. H.AKAGI,Y.KANAZAWA, and A.NABAE, “Instantaneous Reactive Power Compensators comprising switching Devices Without Energy storage Components”  IEEE Trans Ind. Apple. Vol.IA-20. No.3,1984
  3. 金澤他:電圧型PWM変換器を用いた瞬時無効電力補償装置の動作解析と設計法 電気学会論文誌B、第106巻、p323.(昭61₋4)
  4. 金澤他:『瞬時実電力・瞬時虚電力理論に基づくひずみ波電流の解析』昭和59年電気学会全国大会講演論文集(624) p.764-765. 電力系統のひずみ波電流解析。
  5. 金澤他:「並列多重化大容量電圧形PWM変換装置(その1) 基本動作原理と基礎解析」 昭和60年電気学会全国大会講演論文集(550) p.647-648.
  6. 金澤 :瞬時ベクトル空間モデルと空間瞬時アドミッタンス 昭和61年電気学会全国大会講演論文集(561) p.664-665.
  7. 金澤:空間瞬時ベクトル解析法と交直変換器への適用 電気学会電力技術研究会資料、PE-86-39、(昭61-8)

上の第2区分で、5. 以降は突然の『長岡工業高等専門学校』への転勤(?)で、大学からで始めて授業を担当。『電気磁気学』と『数値解析(殆ど計算機実習室)』の専門外の割り当て。そこでの「微分演算子」を電力解析に適用したのが5. である。その概念を具体的に適用しようと試みたのが 7.である。2010_0921_172218-PWM変換装置4.の「並列多重化…PWM変換装置(その1)・・」の回路制御方式は自慢の回路である。それが右図である。(2015/07/12)追記。上の5.以降が既に所属歴無し『以下余白』の不覚の状態にあったことを本年になって知る。

第3区分。電気磁気学の理論矛盾がアインシュタインの相対性理論への取り組みをせざるを得なかった。昭和61年10月が電力分野から研究対象が物理学へ向かわせた。高電圧実験装置を利用させてもらい、電磁気学の理論矛盾を明らかにする実験的証明の一端のデータを得た。

  1. 金澤:『静電界は磁界を伴う』-この実験事実に基づく電磁界の本質ー 昭和62年電気学会全国大会講演論文集(32)、p.40. 『静電界は磁界を伴う』の解説
  2. 金澤:電磁エネルギーの発生・伝播・反射および吸収に関する考察 電気学会電磁界理論研究会資料 EMT-87-106, (昭和62-10)
  3. 金澤:電磁界の物理的概念と地磁気の解釈 昭和63年電気学会全国大会講演論文集(32)。
  4. 金澤:瞬時電磁界理論の実験的検証とその意義 電気学会電磁界理論研究会資料 EMT-88-145, (昭和63-10) (2018/08/29)追記。殆どが写真データである。静電界中の磁場模様を撮った写真である。『電荷』とはどんな物理量を定義したかを検討する基礎データである。

第4区分。第3区分の1. の発表後、長岡技術科学大学に元の席に、助手として戻る=(2018/08/29追記)この助手に戻るという事が出来ない事を知らない愚かな自分が恥ずかしい=。しかしその後は、研究内容も全く電力工学分野に入れず、居場所も無く4.の発表前に雲隠れした。(2016/01/21)追記。急に思い出した。昭和63年9月末日頃、銀行カード(給与振込口座の)で、届け無しに無断で上の4. の発表の為に資金を引き出そうとカードを使おうとした。しかしATMでの引き出しができなかった。発表場所が琵琶湖湖畔の国民宿舎であったから、旅費は多めに必要だった。銀行窓口で払い戻しして貰った。VISAカードも失効?どのような時カードの効力が切れるのか?身分失効が原因なら益々不可解な文部教官の身分?自分の存在の背景に不可解が多過ぎ、その意味を探る為にやむを得なかった。銀行通帳の変?電気学会は除籍処分となる。10年間で原因が「軍歴表」にある事を知り、疑問の大半を理解した。それにしてもと思う魑魅魍魎の世界。禪と科学に命懸けの思い出と逃避を記す。その10年間の沈黙後、当初の描いていた『物理学の理論矛盾』発表する事にした。日本物理学会に入会させて頂き、第一報として、「物理的概念とその次元」を発表した。日本物理学会講演概要集第53巻第1号第1分冊p.13. (1998-4-2) 。その後、現在まで当初の予定した講演発表だけは済んだと思う。物理学はその専門用語が日常生活と結びつかない事で、市民の理解が得にくい。その本質は『エネルギー』一つの意味に掛かっていよう。それが理解できれば、身近な科学として日常生活に溶け込めると思う。その意味で、「物理的概念」を『エネルギー』に統一した。エネルギー[J(ジュール)]とJHFM単位系に一覧表。

(2021/08/22 修正追記) そこで、最近までに発表した内容をまとめた。

10何年かで、ほぼ論じたかった基礎理論に関する物を発表したと思う。細かな意味は伝わらないかもしれないし、学会内での専門家向けの発表では、反発を買うだけの内容のように思う。そこで、各論の詳細をブログで一般市民向けに公開した方が良いと思った。その結果が現在の中途半端で、燃焼不良の状況である。

その後について(2017/05/27追記) 2010年秋からブログで投稿して来て、7年近く経った。記事を書きながら考えると、不思議に深くに思いだ届くような事が起きる。大きな切っ掛けは2015年の夏の出来事で、「変圧器の奇想天外診断」の実験がその後の電気現象の解析論に繋がった事である。今までの『電気理論』には無かった電気現象の解釈に欠かせない道が開けた。『電流は流れず』の意味を実験的に証明した単純な科学実験である。電線路空間のエネルギー伝播現象の原理である。長い過去を振り返って見て、 『静電界は磁界を伴う』の解説の実験結果の発表が現在少なくとも過去の自然科学理論では矛盾が解決できないところに来た結果を示せたと思う。

等価回路変換の定理 (2016/01/29) 2016年は電気回路現象に特別興味深い解釈を残せた。等価回路変換の定理などとした回路解釈法は大変気に入っている。クランプメーターの原理を探っている過程で、その定理に辿り着いた。また落ち穂拾いに『定抵抗回路』もその繋がりである。さらに、それに関連した回路解釈で、ソーヤータワー回路の謎誘電体のエネルギー特性などにも繋がった。

三相交流回路の負荷と無効電力(2017/01/01) 2017年は電気回路解析で、電気工学の分野に入る論考が主となった。物理学会関連と言うより電気学会関連の内容である。今さら電気学会でもないが何か悲哀を感じながらも昔を顧みつつ、本来なら専門分野といえる筈の内容を記事にした。年初めは瞬時電力理論に関係した瞬時空間ベクトルについて学習し直した。空間とベクトル(2017/02/03)、瞬時電力問答(2017/02/15)、単相瞬時空間ベクトルと瞬時値(2017/03/04)、三相交流回路の瞬時電流分離(2017/03/24)、瞬時電力算定式(2017/03/29)、三相交流瞬時空間ベクトル(2017/04/07)、三相交流回路の電圧―電気回路技術を超えて―(2017/05/12) 、空間ベクトルと回転軸(2017/09/07)、電気理論は手品師の世界(2017/09/16)、整流回路とリサジュー図形(2017/10/02)等である。その次に、改めて『時定数』に焦点を当てて電気回路の意味を見直してみた。時定数から観る電気現象(2017/07/23)、時定数と回路問答(2017/08/15)など。『電荷』と『エネルギー』の間の関係について科学論が熟成する未来に向けて、高校生の質問の投稿記事から考えた。LとCと空間エネルギー(2017/08/02)、コンデンサの機能と電気スイッチ(2017/08/18)、エネルギー単位[eV]を尋ねて(2017/08/29)、コンデンサとエネルギーと電荷(2017/08/31)などでコンデンサの静電エネルギーと言う科学用語の意味から、『電荷』概念の曖昧さを論じた。『電荷』と『電子』の物理的概念の考察が科学論の成熟に欠かせない。

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