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水蒸気と蒸気線図

水と熱エネルギー 
 物を燃やせば熱エネルギーに変換される。熱エネルギーを得る方法には酸素に因る燃焼以外に原子核分裂に因る方法もある。熱エネルギーは運べない。しかし発電所で電気エネルギーに変えれば、どこにでも運べる。水は熱エネルギーに因って魔法の力を生み出す。蒸気機関車の力強さがその証となっていよう。今は原子力や化石・石油燃料に因る汽力発電所にその水と水蒸気の関係で威力が示されている。海水加熱に因る地球温暖化の未来危機も含んでいるが。

火力発電所と蒸気線図


火力発電所と蒸気線図 2012年に風とは何かの記事での図。蒸気線図p-v動作特性と発電所系統図との関係を示した。しかし、p-v線図での蒸気の状態がどのようであると解釈すれば良いかが分かり難い。水蒸気の特性を理解できないかと考えてみた。

蒸気線図の意味 水H2Oは水蒸気になればそれは気体と観られる。窒素や酸素の気体分子に水の持つ力を期待は出来ない。水と熱エネルギーの間に隠された不思議な世界である。空気中では水または水蒸気は湿度という気体分子と見なされる。水蒸気を呑気に気体分子などと気体分子運動論で解釈していてはいけない筈だ。何故ならば、酸素と水素の結合分子の水H2Oは熱エネルギーに因って特別の世界構成体として際立った特性を示すから。その意味を読み解こうと取り上げる具体的例題に蒸気線図が良かろう。しかし、発電所の蒸気線図を読み解こうとしても、なかなか理解困難である。そこで、蒸気線図(ランキンサイクル)に似合う機関模型を考えてみた。

上の図はとんでもない間違いがあった。少し訂正した図を下に入れる。

しかし、それでもp-v 線図の4から5の過程でもう一度炉内で再加熱する必要がある。それを修正するにはボイラ内を大幅に書き換えが必要となる。欠落のままで御勘弁ください。

動作模型 圧力一定で、水を加熱して乾き度0%(3)から100%(4)の水蒸気、更に高温の過熱蒸気(5)として、その蒸気でタービンを回す断熱膨張(5-6)に因るエネルギー動力変換。その水蒸気の動作模型。水には臨界点(圧力225気圧、温度374°c)がある。線図の臨界点から3-1の線が水から水蒸気になる境界の飽和水。臨界点から4を通る点線がすべて水蒸気100%の飽和蒸気線。臨界点は水と水蒸気が同じ密度1000[kg/㎥]の乾き水蒸気。

蒸気線図と蒸気 p-v線図の2-3-4-5はボイラーBで水から水蒸気更に過熱蒸気までの水の加熱過程である。しかもその間は圧力一定である。その加熱区間の蒸気状態の変化過程を持つボイラーを考えた。ボイラー上部に密閉した可動蓋(断面積A[m^2])を設け、その上に加圧荷重W[ton]を掛ける。ボイラ内は常に一定の圧力状態(p = W/A[ton/m^2] 0.1W/A 気圧)に保たれる。はじめはボイラータンク内が空で、バルブVtを閉じる。次に給水加圧ポンプPにより水が満たされた時点で、バルブVpを閉じる。その時ボイラ内は蒸気線図2の動作点で、蒸発しない水だけで満たされる。ボイラの点火で加熱が始る。水の温度が上昇し、p-v線図3の温度 t [°]の飽和水となる。水が蒸発し始める。炉内の温度はt[°]のまますべて水蒸気になり、乾き度100%、飽和蒸気の4に至る。その蒸気を更に過熱し圧力ほぼ0.1W/A気圧のままで、温度だけ高い過熱蒸気の5となる。そこでバルブVtを開放すれば、タービンを通した断熱膨張による熱エネルギーの動力変換動作をさせることが出来る。復水器Cで蒸気を冷却するからタービン内に大きな気圧差を生みだせ、タービン羽根への強い蒸気力を働かせられ、エネルギー変換が有効に機能する。しかし復水器での大きな熱エネルギー損失(総エネルギーの半分ほど)を宿命的に持つ機関でもある。

水の力と蒸気線図 上の模型で一つの解釈法を示したが、蒸気線図の3から4において、3で全ての水が同じエネルギーで蒸発しその後すべての水蒸気が同一のエネルギー状態で徐々に飽和蒸気5に到達すると解釈したものである。その蒸気線図に示されるような特性を持つ水は、構成元素の一つの酸素という熱エネルギー変換という特別の燃焼性で際立っているものと、水素という最小質量形態元素の極めて不安定状態にあるものとの結合分子として捉えたとき、それを他の気体分子と異なる分子の特殊性を秘めたものと看做したい。そう捉えなければ、水の秘めた力を納得することが出来ない。高熱エネルギーを含んだ水蒸気が水に凝縮することで、放出する熱が空間で限界放射の雷現象を引き起こしたり、あるいは乾燥空気の山越えのフェーン現象を引き起こしたりそんな現象の発生につながる意味を理解できないのである。台風、竜巻や豪雨災害も水・熱・水蒸気の成す現象である。参考。雷と指数関数 (2011/11/15)。フェーン現象の解剖 (2018/6/17)。

体温とエネルギー

エネルギーって何だろうか? またも同じような事をと眉を顰(ヒソ)められそうだ。

分子とエネルギー 書き初めのネタも尽きたので、体温の意味を考えながら感覚に浮かぶ空間像を筆にした。

体温はエネルギーの貯蔵量に因ると観る。身体全体に分布したエネルギーである。細胞の隅々にまで貯蔵されたエネルギーである。光も熱も同じエネルギーである。熱を奪って冷凍すれば、体温は低下し細胞の機能は失われる。温度とはその物体に蓄えられたエネルギー量の評価指標である。エネルギーの貯蔵容量はその分子や細胞の空間構造によって違い、指標の温度も異なる筈だ。それが比熱と言う特性値になる。燃料電池は酸素と水素の結合でエネルギーと水を作り出す。そのエネルギーと同じエネルギーが体全体に貯蔵されているのだ。おそらく細胞自身がその機能を発揮するに必要な環境を整える為に、自動的に発熱と水を作り出していると考える。そのエネルギーを検出しようとしても体温としてしか計測できない。光のエネルギー分布波形を計測できないと同じことであろう。だから『エネルギー』とは何かを確認したいのだ。決して質量の運動エネルギーや位置エネルギーではない『エネルギー』だ。古くは『熱素』と言ったらしいが、質量や時間あるいは寸法、体積と並ぶ物理量、いやもっと根源的な世界を構築する基本物理量なのである。それは素粒子に相当する物理量だ。決して振動する気体分子運動論などのような筋肉の振動で解釈してはいけない物理量なのである。運動エネルギー的解釈はしてはいけないのだ。熱エネルギー量はジュールと言う単位の質量mのmc^2^[J]と等価変換し合う同じ物理量である。体温は体温と身体活動エネルギー「理科基礎(仮称)」を想定してでも取り上げた。

電子レンジと水分子

はじめに 1945年(太平洋戦争の敗戦の年。広島・長崎の原爆被災の忘れ得ぬ年である。)、アメリカのレイセオン社が電子レンジを発明したとある。火や熱を加えないで食品を温められる家庭用器具の傑作である。マグネトロンは100年程前の1920年にゼネラル・エレクトリック社のAlbert Hullにより発明される。東北帝国大学の岡部金治郎も1927年に業績を残す。マグネトロンはマイクロ波(レーダーや通信用電磁波)の発生用空洞共振器であり、電子レンジの心臓部に当たる。周波数2450MHzが電子レンジでは使われている。今日は76年前の12月8日、無謀な太平洋戦争に突入した日である。科学技術もその根底にある真理や本質を見極めることが禍根を残さないために大切である。それにしても我が身を鑑みれば、土俵の無い一人相撲はお笑い草かもしれない。少しも科学的実験データも無しの我儘解釈論の展開で、失礼の段御勘弁願います。

マグネトロンの原理 昔真空管がラジオに使われていた。熱陰極と陽極から成る二極真空管である。ダイオードと同じ整流作用も持つ。その二極真空管の熱陰極から放射される電子(電荷と質量を持つ素粒子と定義されているが?)と言う熱エネルギーがある。その真空管内に磁場を掛ける。フェライトの磁石で陰極と陽極の間の空間に磁界を掛ける。磁石はその周りの空間にエネルギーが回転した状態を作り出す機能を持っている。N極、S極の棒磁石を左向きにエネルギーが回転しているのだ。地球は南極がN極であるから丁度偏西風の向きに地球表面をエネルギーが地球自転速度より相当の高速度(どれ程かは全く分からない―太陽系及び地球自転公転の回転渦巻を支配する原因と解釈する―)で流れているのである。そのエネルギーの流れと方位磁石の周りのエネルギー流とが重なり合ってコンパスの方向を地球の北極側を向くようなエネルギー間の近接作用力が働く。磁気とはそのようなエネルギーの回転流としてエネルギーを貯蔵した機能の表出現象である。さて電子と言う素粒子はどのような空間構造を持った粒子と考えるか。よく電子スピンと言う表現で説明される。電子と言えば、一粒づつの粒子と言う空間認識で捉えるだろう。専門的な解釈では波動だとも言う。電子を波だとも言う。しかしその実体が粒なのか波なのかを観測できない。電子顕微鏡では波になる。物に当たれば力が働いたように粒子性の現象を示す。電子一つを観測できないから粒子と波動と二つの観方で解釈しているだけである。熱陰極はフィラメントで陰極材を高温に加熱しているのである。要するに熱エネルギーで金属材料を加熱しているのである。白熱電球はフィラメントコイル内にエネルギーを貯蔵して高温に加熱した空間を作り、その温度に応じたエネルギーの貯蔵限界を超えた分が光となって放射されるのである。熱陰極も加熱によるエネルギーが陰極材料から放出するのである。その熱エネルギー・光エネルギーが陰極、陽極間の空間内に充満するのである。電子スピンとは放射エネルギーの空間像がどのような大きさの塊に分解されているかは分からないが、ある程度の空間的寸法を持って粒子的作用性を働くのであろう。そのエネルギーの粒子的空間の存在形態はやはりエネルギーの回転流として存在するものであろうと解釈する。そのようなエネルギー粒子を電子と解釈しているとすれば、電子スピンと言う空間的構造も同様に理解できよう。磁界の空間エネルギー流と電子と言うエネルギー回転粒子とがエネルギー間の近接作用力で互いに影響し合うと考えることができよう。電気回路のエネルギーや光エネルギーに対する考えから、納得する感覚的整合性から、基本的なマグネトロンの動作原理を考えた解釈である。電子寸法は原子寸法1Åに比し、とても小さいと解釈している。その電子がマグネトロンの空洞共振器内で磁場の影響を受けるとすると、余りにも寸法差が大き過ぎて磁場のエネルギー回転流との関係を電磁波発生の原理と考えるには、その空間的作用力を理解できない。マイクロ波のエネルギー波長は6cm程度であろうが、電子がどのような磁界に因る加速でその寸法のエネルギー波を作り出す事になるかを理解できない。マイクロ波の波長との関係を下のマイクロ波と食品加熱の項に述べる。熱陰極から直接熱エネルギーが放出され、その空間の空洞共振器寸法によって規定される寸法のエネルギー流の塊になるだけと考えたい。おそらく空洞共振器の空間寸法が発生電磁波の波長を決める主要因になっているだろう。

水分子と熱エネルギー エネルギーには電気エネルギーも光エネルギーも圧力エネルギーも運動エネルギーも熱エネルギーもある。これら様々な呼び方のエネルギーは『溶けて流れりゃ皆同じ』と言う様に、同じエネルギーなのである。エネルギーの空間分布差で風も起きる。体温をも保持する。質量にもなる。熱エネルギーの特別に際立つ現象が水に対してであるように思える。水とマイクロ波の電磁エネルギーの間に繰り広げられる熱現象を利用する製品が電子レンジである。しかし、一般的な解説を見ると水分子の振動によって食品が加熱されると成っている。温度を質量の持つ振動による運動エネルギーと解釈しているからと察しられる。理解できない気体分子運動論と同じ解釈である。

マイクロ波と食品加熱 マイクロ波と言う電磁波の空間的エネルギーをどのように捉えるのだろうか。一波長のエネルギー分布を考えて欲しい。電磁波はエネルギーの縦波である。光と同じだ。科学技術は生活空間を電磁エネルギーの空間にしている。50,60ヘルツの商用電力エネルギーから、携帯端末の電波エネルギー、衛星からのTV電波、探査電波等の照射エネルギーなど人の感覚で認識できない電磁波のエネルギーが充満している。照明の光も空間のエネルギーだ。太陽光線の照射エネルギーは地球を大きくして来た。秋の落ち葉を集めればそれも太陽から届けられた光熱のエネルギーが質量化した姿だ。電子レンジのマイクロ波は波長12cm(エネルギーの波長は半分の6cmである)程だ。電波としては相当短い波長で、エネルギー流粒子としてマグネトロンの空間寸法に整合しているか。さて食品の加熱現象の原理は如何なるか?電子レンジで加熱するには対象物に水分が無ければ効果は無いようだ。先日黒砂糖を加熱したら、火傷に気を付けなければならない程にマイクロ波を吸収してドロドロに熱く融けた。水分は無い。マイクロ波と言うエネルギー粒子は空洞共振器空間から出力端子を通して食品に照射される。水分子は熱エネルギーに対して際立った特性を発揮する。海の水は最近高温に人間によって(原子力発電の30%程を電力として利用するため、70%近い熱エネルギーを海の水で冷却しなければならない―政治・行政の関係者に知って欲しい科学技術の意味-)加熱され、豪雨災害の原因となっているように、水は熱吸収能力が極めて高い。このマイクロ波熱エネルギーが水分子を振動させてその周りの食物成分を熱く加熱すると言う解説が検索にある。水分子が腰振り運動のような振動をすると周りの食物繊維・細胞が熱くなる訳はどのように考えれば良いか筆者には理解が困難である。水は湯沸かしのように熱エネルギーで沸騰する。分子が振動などする訳ではなかろう。体積の膨張として圧力と温度のボイル・シャルルの法則で変化する現象である。水が吸収する熱エネルギーがそのまま食品の加熱になるだけである。振動など無関係に熱エネルギー(マイクロ波の電磁エネルギー)が物質の空間に貯蔵され、そのエネルギー吸収時間積分で高温になる。

太陽は何故燃える?

太陽系で地球が一番豊かな命の星だ。太陽系を統合制御しているのが中心の太陽である。太陽は生命の源と言えよう。地球以外の惑星が何故太陽の恩恵の生命が育まれないのか。場合によれば生命が枯れてしまった後なのかもしれない。あるいは生命に満ちているかも知れない。太陽系全体を軸性回転形のエネルギー局所空間と解釈したい。その中心に燃える太陽が形態空間の要となって支配している。中心は燃えている。地球も中心核は灼熱地獄の暗黒世界で、地球の生命を支えている。

宇宙空間は真空か 太陽は真空空間に存在しているのだろうか。宇宙論で、背景放射とかブラックマターとかの話がある。それは宇宙空間に質量が充満しているのかと素人には思える理論である。宇宙の空間を真空と言う場合の『真空』とは何かと言うことになる。真空と言う空間は物の存在を許さない空間と定義されているかと解釈したい。しかし、空間には星星が散りばめられている。地球を考えても、大気圏外と地球とには明確な空間的分別が存在している。真空に飛び散るような事は無い。それは真空と物質の存在を分離する自然の原理があるのだろう。万有引力と言う遠隔作用力には論理性がないと考える素人的と見られる観点からの真空への疑念である。

真空で太陽は何故燃える 学説は水素原子の核融合論である。真空だから酸素燃焼は論外となる。真空中に水素原子が集合して、水素だけの星となると考えるのだろうか。太陽系の中心だから、宇宙から水素原子が吸い寄せられて、太陽の素になったと解釈するのだろうか。水素原子は原子核構成要素の『陽子』となんら変わらないであろう。エネルギーが質量化して観測可能になる最小単位が『陽子』と看做す。『陽子』に電荷概念が付き纏うから、プラスの意味を排除するなら、『素』位でも良いかとは思う。太陽が空間に形態をなして体積を占め、莫大なエネルギー放射を続けている現象を現代物理学理論で説明できるのだろうかと、知識の無い自分にはそのもどかしさに悩む。いくら愚かな人間でも、太陽を制御しようと考える事は無かろうから、太陽系全体の破壊までは起こらないと安心はできる。太陽の途轍もなさだけは人知の及ばない範囲にある。何故太陽は燃えるのか?水素核融合説で、最大の疑問は何故瞬間核融合に暴走しないのか?である。如何にも宇宙規模で自然制御されている太陽燃焼の訳が見当たらない。核融合とはそんなに永続的に自動制御される仕組みの宇宙原理でもあるのだろうか。宇宙の『恒星』の全てに当てはまる事である。星が燃えるとはどういう現象なのだろうか。2011年6月10日NASAが太陽表面で巨大なフレアと言う記事で、その写真を公開した。太陽表面の巨大フレアが局部的な核融合によって引き起されたと言うことなのか。

地球核の暗黒灼熱地獄 地球の中心核も燃えている。地球の中心には万有引力説は成り立たない(中心核は均等に全方向の地表面質量との間に万有引力が掛る事になるから、その総積分引力は零になる)。超高圧・超高温の地獄釜であろう。見る訳にもいかないから、飽くまでも想像の域ではある。当然そこには酸素は無いと、酸素燃焼ではないと考えて良かろう。何燃焼かと考えれば、それこそ太陽の燃焼と同じ現象と考えたい。地球が生きている訳は地震や地殻変動により絶えず新しい発熱を起こす燃焼源が供給されているからと考える。『質量ーエネルギー変換』の原理である。酸素燃焼の意味も十分理解できていないのに畏れ多いが、自然現象の基本の単純性を見据えた時の結論はそこに行き着く筈である。

太陽エネルギー放射源 太陽は太陽系全体からエネルギーを吸収し、その吸収質量のエネルギー変換に基づく放射の結果と観る。軸対称性の回転現象を、その原理的必要性の法則が現代物理学の学理から論じうるだろうか。何故地球が回転するかの意味さえ説明できない筈である。上空の気流が何故地球本体の回転速度より早く回るのか。地球が気体を引っ張る訳ではない。気体が地球本体を回しているような現象である。そんな状況が何故起こるかの理由を考えても全く納得出来ないのである。

たった一つが

たった一つ

自然の豊かさは計り知れない。科学論で捉えきれない不可思議に満ちている。単純に、水が酸素と水素から出来ると言うその事が理解できない。考えれば、何も分からない自分を知る。しかし、その自然の豊饒な実相は、決して素粒子論の17個の要素から出来るなどと言う事は受け入れられない。豊かさは単純さが生みだせる道である。雷と水蒸気雷が「水蒸気」から生まれる事に気付いてしまった。たった一つは『エネルギー』である。光一粒も、水素原子も皆一つから出来ている。

道草問答(2)体温計

どこの家庭にも有り、誰もが使う体温計。最近は電子式が多くなった。ここで取り上げるのは水銀柱の指示値を目盛を読む旧来の形式のものである。水銀の膨張で体温を測る原理である。

問 体温計を擦(コス)るとどうなるか。

答 水銀柱は膨張して、高い温度を指示する。

腋の下で体温を測れば体温が示される。しかし手で擦っても水銀柱は高い温度指示値を示す。『問答』として取り上げた訳が有る。水銀も流動性から液体である。液体の膨張の訳は何か?と言う事を考えてみた。IT検索すると、液体の分子運動と解説が出て来る。液体の分子が温度によって、分子間の運動に基づく離隔距離の増加が原因のような解釈である。温度で、分子の運動に基づく空間的占有領域が増えれば、確かに体積が増加すると見做せもしよう。しかし、その解釈は正しくないと私は思う。分子が温度の上昇と言う空間環境で、変化するだろうが、どのような変化をするかと言う解釈の問題である。物理学の力学、運動理論はそのエネルギーを『運動エネルギー』と『位置エネルギー』と言う観方で解釈している。だから『光のエネルギー』も何かが振動すると言う力学的原則論に基づいた振動論で取り扱う事にしている。光が振動などしている訳が無いのです。だから、液体の膨張の解釈も振動などではなく、分子その物の体積膨張である筈だ。気体分子運動論の否定と同じ意味からの解釈である。体温計の温度指示値の増加は何の増加を指示しているかと言う『問答』である。エネルギーの増加と言う単純な事である。しかし、現代物理学は『エネルギー』の実在を認識していない事から、振動エネルギーや運動エネルギーと言う質量等への依存概念に従って論理を構築せざるを得ないのであろう。序でに挙げておこう。鉄道線路の「レール」には継ぎ手部に必ず隙間が有る。夏の高温でレールが伸びる。その伸びをそのギャップで吸収する為のものである。レールの金属はやはり鉄の結晶のエネルギー吸収による膨張現象であると解釈する。鉄の結晶が振動する事で伸びるとは考えにくい。

水と風の妖精

いつまでも『水』の虜になっている。その不思議が放さない。

地球の生命の基は水にある。飽和水蒸気圧、水蒸気含有量などの数式表現をしてみても、水の姿を捉えきれない。水を心に描けば、ただ不思議な妖精の世界に見えるだけである。日常の世界の視点で眺めて見ようと思った。

湯沸かし 鉄瓶の水が沸騰した。口から水蒸気が出る。番号を付けた。①番の出口直後の水蒸気は見えない。ほぼ100度の蒸気で、乾燥水蒸気と見做せるのかもしれない。②番の位置では、空気に触れ乾燥水蒸気が急冷されて、湿った水蒸気(水滴への凝縮を伴う)になると解釈したい。未だ蒸気温度は高く熱い。そこでは、水蒸気の保有する熱エネルギーが空気に放射・伝導により移動する。さて、③の位置で、再び水蒸気の姿が消えてしまう。どこに水蒸気は消えたのか?その見えなくなった水蒸気は空気中に消えたが、いわゆる「湿度成分」としての水蒸気のままで残っている訳である。身の回りの調理中の水蒸気一つをとっても、その水・水蒸気の意味を理解することは難しいものと思う。空気と言う気体と水蒸気との関わり方を納得するのはとても難しい。

物干し 毎日洗濯をして、乾燥させる。電気乾燥機は1Kw程の大量のエネルギー消費を伴う。だから外で物干し竿での乾燥をする。陽が強く当たれば、すぐに乾く。気温の高い風が通れば乾きが早い。風が水分を持ち去ってくれる。空気中の水蒸気として。空気とは何て都合良い水分の包容力を持っているのだろうか。

朝露 朝露が風に誘われて消えてしまった。毎日繰り返される夜と昼の時を仕切る営みであった。それはお日様が呼びかけると、何処からともなく風が静かに囁きながら朝露を撫でて行く。朝と言う活動の始まりを告げる自然の営みだから。忽ち空気中に朝露はみんな消えて、青空と肥沃な大地の間に生命の活動が始まる。

漢字 朝・風 日本語で考え・思いを伝える事ができる。漢字文化の御蔭である。漢字と言う象形文字は偉大な中国大陸の人達が生み出した貴重な文明の遺産である。一つ一つの文字にはそこに込められた古人の大らかな心が感じられる。上の朝露の記事を書きながら、『朝』と『風』の文字の意味を考えた。

漢字が日本に伝わって、日本独特の文化になった。しかしその基の意味はやはり「漢字」の原点に遡る事と思い筆にした。『朝』の字は旁(ツクリ)が「月」と思うかも知れないが、そうではなく「舟」である。発電機など無い長い歴史が人類の生活であった。古代の字体がその姿を留めている。朝日をどんなに待ち焦がれたか。陸上は安心して眠る事も出来なかった。猛獣や人に襲われる危険があった。生活は移動を川に頼り、より安全な場所であった。覆いの有る舟で寝泊まりし、朝日の出る場所がここだ。それは木立ちの間に登ると待ち望む思いを現わしたと解釈した。『風』の文字は虫などを運ぶ意味で捉えたのであろう。きっと、その文字に込めた思いは農作物に突然害虫が発生して、収穫を断念する悲しみを表したものかもしれない。そんな勝手な想像をして漢字の意味に思いをはせてみたくなる。標題の『風の妖精』と言う意味は自然物の精霊。美しく親切な女性。と辞書に解説も有る。そんな優しい意味を風に寄せてみた。風の意味を少し物理的に表現すれば、エネルギーの流れと言えるかもしれない。空気に含まれるエネルギーの量は太陽の光エネルギーを基にして、大河、湖、大地や樹木の分布でさまざまに変化する。空気の膨張と収縮が風を生みだす。水・水蒸気がそこに大きく影響し、様々な風の姿を生みだす。

水蒸気密度の式ー大気中ー

水蒸気の法則として「ボイル・シャルルの法則」に関する記事を書いた。しかし、それは間違いかもしれない。気付いた事は、飽和水蒸気圧と言う意味が蒸気機関の場合の特殊な事例にしか当てはまらない事である。日常生活とは何も関係の無い式を提案した事になる。そこで、大気中即ち1気圧での水蒸気を考えた。それは飽和蒸気圧p(t)は大気中では常にほぼ1気圧であるから、大気中の温度には全く無関係である。そこで、上の水蒸気密度およびその算定式は改めて、気象庁の水蒸気密度のグラフから式を導出した。その計算結果のグラフと式である。データはt=10℃と30℃の値を使い、式を導出した。理論的意味は算定式には無い。ただ、比較的気象庁のデータに近い水蒸気密度の数値が得られる。その気象庁のデータがどの様な意味を持っているかも理解できないまま利用した。大気圧中の飽和水蒸気密度と言う概念も理解できない。また、氷点以下でも水蒸気密度が存在する訳も理解できない。氷点下では氷になると言う水の解釈とどのような整合性を頭の中に取れば良いかが分からない。以上急いで、前回の「水蒸気の法則」の記事の曖昧さに対して、訂正の意味を込めて、ここに記事とした。

飽和水蒸気圧と式の修正提案

(2012/10/01) 修正と追記。大変な勘違いで作成したものである為、上のグラフを削除させて頂きます。日常生活に於いて、飽和水蒸気圧と言う概念は存在しません。水が大気圧の下での蒸発現象には p(t) と言う気温t℃における圧力はすべて、1気圧であるから、蒸発現象に影響する圧力の意味は存在しない。すべて大気圧である。なお、密度の数値も間違いである。その事は水蒸気密度の式ー大気中ーに訂正の意味を込めて述べた。

先ず、日常生活での温度範囲の水蒸気圧と水蒸気密度をグラフにした(考慮不足の、早とちりによる間違いですので訂正します)。以降の記事は、『蒸気機関』におけるのボイラー等についての温度と水蒸気の関係の解釈です。密度の算定式で、風とは何かー水と温度ーの記事で、(4)式として一度修正した。上のグラフはさらに、再修正した(5)式による計算数値である。

飽和水蒸気圧算定式の修正 しかしその水蒸気圧算定式の意味で、算定根拠が不明であったり、数値的な修正の必要性を感じる。その修正の必要性を上のように考えた。この修正式での計算値は、少し誤差を伴う。100℃での水蒸気圧は1012.86 [h Pa] 、水蒸気密度は7.41 [Kg/㎥] でほぼ満足する。ただ特異点の「臨界点」374 ℃、225気圧での数値に誤差が大きい。374℃で、水蒸気圧211気圧、密度902 [Kg/㎥] となり、1 [ton/㎥] と比較して誤差が少し大きい。しかし、ほぼ実用的には満足できる算定式と考える。

修正第2式 水蒸気圧の式が常用対数形である。自然現象の計算では、自然対数形が多い。自然定数での計算が基本計算となっているから、それに合わせて水蒸気圧算定式をもう一度修正した。p(t)=9.37e^(17.475×αt/(αt+1))^ [h Pa]  を提案する。t=374 ℃の臨界点でも225気圧、密度が961.9 [Kg/㎥] と標準値に近い。飽和水蒸気圧についてITで検索した算定式を基に考察を加えて、式の修正をして来た。数式で現象を表現する場合、その次元を常に考える。今回の水蒸気圧等の数式はその次元で不明な事が多い。そこで『次元解析』としてその次元を考えた。

風とは何か-水と温度-

渦巻の解剖に取り組んで、その基本が風のような流体の圧力分布差にある事に気付く。暫く水についてその温度特性から考えて、風の原因を探りたい。(2012/11/06) 未だ渦巻の解説をするだけの結論には到達していない。

(2012/09/24)  飽和水蒸気圧と式の修正提案。で算定式を改善して提案した。この記事で述べた「飽和水蒸気圧、蒸気密度の温度特性」の算定式(1)、(2)および(4)式は(6)、(8)および(7)式として修正提案しました。

(2022/05/06) 文中の追記事項。「(2012/09/21)  風の起因・原因 を追記。(2012/08/21)  水蒸気温度特性 をグラフで追記。(2012/09/06) グラフの意味の観方の注意点を付記した。(2012/08/17)  蒸気(p-V) 線図への疑問 を追記した。」

「入道雲」は夏の風物だ。しかし、その穏やかで、形状の独特な滑稽さに富んだ景観も余り目立たなくなってしまったようだ。真夏の澄み切った青空を背景に、深い森林の山の上に、モクモクと立ち昇る真っ白い雲。「入道雲」その呼び名もなかなか風情がある。入道とは仏教用語の坊主頭の化物という程度の意味のようだ。如何にも滑稽さを言い表していると感心する。その「入道雲」は森の放出する水蒸気が故の上昇気流という風の生み出す現象である。夜間には出来ない。暑い夏の日中に、強い太陽光で森の水滴が水蒸気となって膨張する為に生じ、上空の冷気に触れてその水蒸気が凝縮して水滴となる。その水滴の集合状態が「入道雲」というものであろう。水p-V線図『風』はその生み出す原因が水と温度にあると解釈しなければならないだろう。『水』その不思議が生み出す現象だ。

水の蒸気線図 その水の特性の特徴は蒸気線図に表される。火力発電や原子力発電の水ー蒸気サイクルの特性図である。風の基の気体は空気である。空気の中味を考えれば、酸素、窒素あるいは炭酸ガス等であるが、忘れてならない物に「水蒸気」という隠れた水の存在である。水分は、空気中の含有率を湿度という計量値で評価される。その水は他の気体とは異なる点で、特別の働きをする分子と考えたい。分子構造は H2O であるが、その分子結合の解釈で、気体膨脹特性を考えても、特別の温度特性を呈する様で、いろいろの事柄が頭の中で絡み合い、断定的な結論に到達できない。そんな事から、水を含めた気体の温度特性を考える時、『分子運動論』が物理学理論の温度特性の根幹として解釈されているが、それは余り当てに成らない理論と考える。普通の分子ならほぼ理想気体に近い特性で考えて良かろう。しかし、水や水蒸気を含んだ気体については、とんでもない温度特性を現わすと考えるべきであろう。その意味で、上に挙げた蒸気線図が、その事を考える基本に必要と思って示した。蒸気線図と風の関係は余り考えられていないと思う。

ボイル・シャルルの法則 理想気体は、その圧力 p 体積 V および温度 t の間には、ボイル・シャルルの法則が成り立つ。その特性は、一定温度で加熱する時の p と V の間には反比例の特性で変化する。この特性と上の水蒸気の特性を比べれば、その違いが分かる。この特性の違いが、空気中の「湿度」という水蒸気の温度特性が如何にも「入道」的な化け物特性を現わすと考える。その化け方が『風』の隠れた基にあると解釈する。(図の温度について、絶対温度T とt の関係を訂正)。

火力発電所系統図と蒸気線図 理科や物理学の教育では、子供たちの日常生活に関わる具体的な事象と相当かけ離れた「教科内容」が取り上げられ、子供たちの興味を得ると言う点で「不合格な内容」が多いと言わなければならない。余りにも、古臭い内容の決まり切った物に固執している。出来るだけ私自身が、疑問に思う内容で、日常目にする自然現象を技術の面を踏まえて考えてみたい。発電所と蒸気線図そこで、火力発電所の系統の設備と利用する『蒸気線図』との関係を参考に示しておきましょう。簡単に説明すると、発電所の設備のそれぞれに対応した蒸気のボイラー加熱と、タービンでの断熱膨張(蒸気による機械的仕事)、更に復水器での海水による蒸気冷却等の各過程での蒸気線図に対応する部分を色分けして、表現してみた。矢印の方向に蒸気の過程・状態が変化する。この線図はある水の部分が蒸気線図でどのような過程を辿るかを示したものである。実際には、タービンを回す蒸気は連続的に流れ続けているのである。このような水の温度特性は『風』の水蒸気とは直接何の関係もない。しかし、海の温度上昇で、空気中に含まれる水蒸気が増加すると、冷却時における、その水の特徴が過熱と逆の効果で、気体の体積変化に特別の状況を生み出す。それが蒸気線図の『復水器』での蒸気冷却現象と同じ事を引き起すのである。その局部的冷却現象は、強い『風』を生みだす原因なのである。ここで、一つ気掛かりな点がある。復水器での冷却時の蒸気の変換過程で、6から1の圧力pが一定であるとなっているが、その点は本当かな?と疑問符付きである。圧力一定と言う制御は無いから。しかし、法則や解析は必ずしも正確な物でないと考えれば、大よそ我慢できる技術論と看做せよう。

気体の飽和蒸気圧 空気中の気体で『風』の原因の基に成るのが水蒸気であろう。気温は、摂氏マイナス数十度から、ほぼプラス50度程度の範囲にあろう。その温度範囲で、状態変化が激しい気体・物質が水であり、水蒸気である。水の飽和蒸気圧は検索して調べると、指数関数式で温度対飽和蒸気圧の関係が示されている。生活温度範囲で、激変する水を考えると、分子気体論の基礎定数である「アボガドロ定数」の概念を改めて考え直さなければならないと思った。そこで、 アボガドロ定数とは何か でその定数への疑念を述べた。そんな気体論の原理的基礎概念さえ、余りにも古典的で、時代遅れの内容と原理原則論の曖昧さと矛盾と思うが故に、子供への教育内容としての不適切性を指摘し、早急な正常化の必要性を指摘したかった。さて、水蒸気も空気中の分子である。その飽和蒸気圧を検索される式から算定すると、トリチェリの真空と水蒸気圧との関係で考えなければならない点が浮かんだ。数日間蒸気について考える内に益々理解出来なくなった。そこで次の記事になる。

(2012/08/17) 蒸気 (p-V) 線図への疑問 を追記。 上に示した火力発電所の蒸気(p-V)線図の意味が理解出来なくなった。ボイラーでの水蒸気加熱過程(2および3から4および5の過程)で、蒸気線図は圧力pが一定で体積膨張する表現の図である。確かに、給水ポンプで加圧してからタービン入り口までの蒸気系統内の圧力は一定であるように思える。その圧力からタービンの出口までの圧力の開放で蒸気の体積断熱膨張が仕事をする訳である。こんな解釈で、何となく理解出来たと思って、『火力発電所』の蒸気の働きを工業高等学校で教えていた。しかし、先日から蒸気の気持ちに成ろうと思いを深めている内に、どうも間違っていたようだ。蒸気線図の3から4までの圧力一定の加熱過程が何を表現しているかと考えてみた。水と蒸気との割合を湿り度、乾き度と言う表現で横線の寸法で蒸気の飽和するまでを言い表していると捉えて、納得していた。その状況は一体何を表現しているかと改めて考えると、意味が無い事に思える。即ち、ボイラーの中で水が加熱されて、一定圧力のもとで、体積が膨張するとは「何の体積」が膨張すると言うのだろう。一定圧力で、ボイラ内の閉鎖された限定空間内で何処に膨張する空間の余地があるのだろうかと疑問を抱かざるを得ない。膨張するのはタービン内での仕事の為であるだろうと思う。だから、蒸気の変換過程をどう解釈するかと言えば、水の分子が熱エネルギーによって膨張しようと水蒸気化する、しかし限定空間内で高温・高圧水蒸気となり、体積膨張なしに高エネルギー密度蒸気としてタービンでの仕事の断熱膨張に資する。ー高密度エネルギー水蒸気とは、ボイル・シャルルの法則で、pV[J] の水蒸気一粒のエネルギー量と解釈する。その体積Vが膨張できずに、分子圧力pの増加となる。それは、pV=kT [J] (k[J/°k]はボルツマン定数。T[°k]は絶対温度)と言う式が有名であるが、これは水分子一粒のエネルギー表現であるので参考に付記ーそんなところに考えが落ち着いた。だから、蒸気線図は水の分子一粒の状態変換過程を考える線図でもないと思う。では何を表現しているかと考えた時、線図で意味する内容が良く理解できないのである。以上が蒸気線図への疑問と自分なりの解釈である。これを『問答』の一つの例として挙げたい。

(2012/08/21) 水蒸気温度特性 をグラフで追記。 (2012/09/06) グラフの意味の観方の注意点を付記した。

水蒸気圧・水蒸気密度の温度特性 上の蒸気線図への疑問から、水蒸気の温度特性を調べた。IT検索で水蒸気に関する計算式の存在を知る。水蒸気温度特性少し計算して、水蒸気圧の計算式が誤差も無い結果になると安心した。しかし、水蒸気密度だけは計算結果に大き過ぎる誤差のある事を確認した。更に、上の水蒸気温度特性の示すグラフ値は飽和水蒸気圧線であり、

 

 

飽和蒸気圧線の図の意味 その曲線が水と水蒸気の状態の境界線である。その事を改めて示すと、右の図で示す通り、青色の液相(水)から突然気相(水蒸気)に変換すると解釈できる。しかし、この図を眺めると、その表現する内容が誤解される点が有る。解釈上の注意点グラフの飽和蒸気圧線の左側の青色の領域ー液相(水)-については、圧力も密度も数値的な意味を持っていないのである。意味を示すのは赤色の水蒸気に対してのみである点を御理解頂きたい。この特性表現には誤解し易い点が有り、不適切なグラフと思う。青色の水の領域の密度はその全体で、殆ど圧力に関わらずほぼ一定の 1 [ton/㎥] と解釈して良かろう。以上水蒸気温度特性の解釈上の注意点です(2012/09/06 に気付いた不明をお詫びし、付記しました)。このグラフ表現での注意点が、グラフ表現と基準ー時と位置ー

で指摘した事の問題でもあった。各温度での液相、気相転換における蒸気化熱エネルギー(気化熱)の値が異なると思はれるが、その点は不明である。飽和蒸気圧線の意味を少し説明した。また、水蒸気特性計算式上のグラフの計算式の意味を纏めたので示す。普通は水蒸気圧と言えば、0℃、標準大気圧を基に、大気圧下での沸騰点がほぼその考察領域であろう。だから、臨界圧等と言う日常の経験からかけ離れた水蒸気などは考慮されなかったのであろう。「カルノーサイクル」と言う蒸気機関の利用水蒸気領域に考えを及ぼせば、臨界点の観点に考えが及ぶと思うが、その事が考慮されなかった事をむしろ「何故」かと問う事が大切かも知れない。以上で、水の熱特性から考え直して、ようやく『風』の意味に水蒸気からの解釈が出来るかと言う自分なりの基礎の論点に辿り着いたように思う。

(2012/09/21)追記。 風の起因・原因 水蒸気の大気中の振る舞いに起因・原因を求めた。

当たり前の事であるが、風は大気の圧力分布差が発生原因である。しかし大気の圧力分布の原因が何であるかを正しく認識しているかと自分に問わざるを得ない。地球を含め太陽系全体のエネルギー分布環境が影響していると言えよう。地球上の大気に視点を絞れば、その大気の圧力差を生む原因を「水蒸気・気温」の分布に求めて良かろう。大気の構成分子は窒素、酸素あるいは炭酸ガスから成っているが、水・水蒸気の温度特性が極めて大きく関わっていると考える。水蒸気の空気中の温度特性における特異性が大気圧力の分布差を生みだすと解釈する。水蒸気だけが気温に対してその体積膨張の特異性が甚だしい。水の温度が高く、気温が高ければ水蒸気の大気含有率も高くなる。その大気が上空の冷気に触れた時、忽ち水蒸気の気体分子が水滴になり、その大気の急激な体積収縮を引き起す。上空の圧力低下により、急激な上昇気流を引き起す。周辺から大気の巻き込みに発展する。大気圧の分布差を解消するための大気流が生まれる。風の起因・原因は水蒸気にある。水分子について、大気中における「アボガドロ定数」の物理的理論は成り立たないと解釈する。そこで、前もってアボガドロ定数とは何かで疑問を述べた。