(2023/07/06)
『静電界は磁界を伴う』の発表(1987年4月)は『電荷』概念の否定の意味でもあった。その後、長い年月を経て辿り着いた結論は結局、『空間エネルギーの発見』であったのかも知れない。
しかしその空間エネルギーは、科学的測定法で測定できないのだ。空間エネルギーの卑近な例は、眼前に広がる『光』であり、その空間分布の中に在る、光の構成原なのだ。光が空間分布した『エネルギー』の粗密の流れでしかないのだ。その粗密の波形の繰返しが光の波長、振動数と言う概念である。
1990(平成2)年7月、大学には与えられなかったので、自宅を研究室として、[JHFM単位系]を纏めていた頃(「物理的概念とその次元」を1998年4月に日本物理学会で発表した)免職処分が下された。
その年の12月中頃、長岡市の悠久荘に強制収容された。絶食の抵抗で、他の病院に転院となり、その後も止むなく精神病院で、一切の薬物は拒否して、食事だけ頂戴し乍ら研究を続けた。それが記事、光の相対速度と空間である。
其れからは、異次元の世界を彷徨いながら、初期の『静電界は磁界を伴う』の科学革命にも匹敵する具体的な解釈論を展開してきた。
電気物理、電気回路理論での諸概念、電圧、電流、磁束、電荷などの具体的な概念の論理的矛盾を解きほぐしてきた。結局、理科教育での教科書の記述内容が矛盾に満ちたものであることを明らかにできたとの認識にある。
最後の、科学理論の矛盾を示す具体的な解説は、コンデンサは『エネルギー』を貯蔵する機能素子である事を解説することで可能と考えた。
コンデンサは決して、『電荷』等を貯える機能素子ではない。
図は変圧器の負荷として、コンデンサを繋いだ回路である。変圧器の巻線内で、『電荷』等発生しようがない筈だ。正の『電荷』と負の『電荷』に巻線内で分離できるだろうか。この図は、温故知新も観点一つで(電磁誘導電圧と電荷)の記事で取り上げたものである。
物理学理論は、過去の長い研究の成果として出来上がった。それは常に新しい物理的概念を付け加えることによって完成した。〈クーロンの法則〉、「アンペア―の法則」、「ファラディーの電磁誘導則」そして陰極線の発見により新しい『電子』の概念が構築されてきた。科学理論は科学技術による生活の質の向上を目的として発展し、解釈理論が生まれてきた。過去を振り返れば、それぞれの『法則』の間で、何処か腑に落ちない違和感を覚えても、新しい技術開発のための解釈理論が時代の花形理論として脚光を浴びてきた。決して『電荷』を否定したり、『電子』概念を否定したりするような科学論は唱えられないで来たと思う。『エネルギー』とは、物が仕事をする能力の意味である。等と解釈定義が唱えられ、それが科学常識となっている。光が『エネルギー』の空間密度分布の周期波とは解釈されない。光の振動数その意味不明 で論じたように、『空間エネルギー』と言う物理的認識がどれ程理解されているか、それは分からない。『空間エネルギー』と言う物理量が自然界に存在するとなれば、今までの物理学理論の基礎概念が、ここで改めて考え直さなければならないことになる筈だから、それこそ科学革命の様な社会的混乱の種となってしまう。とても困難な社会的状況を迎えることになると思う。学問の自由と公共の福祉に反するよう(現在の科学論の社会常識を覆すという意味で)な解釈の社会的問題になるからだ。
このコンデンサの貯蔵する物理量が何か? と言う問題は、『電荷』概念と『空間エネルギー』の概念についての、自然界に実在する物理量は何か?の認識を問う問題なのだ。次も問題んで、その意味を考えて欲しい。物理学理論は、余り具体的な電気技術回路理論に詳しい認識を持ち合わせて居ない専門家の解釈理論の様な感がある。変圧器の電圧波形が『方形波』の場合などで、励磁電流がどの様な意味を持ち、『磁束』の物理的概念が如何なる意味であるかを、電気磁気学理論との整合性で矛盾なく理解できるかを、理論的統合性を問う問題意識をもって考えて頂きたい。コイル空間に発生する『磁束』と言う物理概念と電線内に流れる『電子』と言う解釈論に矛盾がないかどうかを次の問題で考えて欲しい。
更に、電源電圧が方形波を変圧器を通してコンデンサに印加した場合を考えた。それが物理学理論(電荷と電圧)の論理性❓である。
コンデンサの極版間の空間には『エネルギー』が貯蔵されるのだ。決して『電荷』等貯蔵することはできないのだ。自然科学理論は広範囲の内容から全体が構成されている。それぞれの専門家がそれぞれの専門領域に分かれて、独自の解釈理論で認識されるようになっている。全体を統合して統一する研究は中々困難になってしまった。科学理論が矛盾の無い整合の取れた論理的なものになるには、その具体的な場教育として教科書になる筈だ。しかし、その教科書の中で取り上げられる多くの『法則』が何故か極めて矛盾のままの寄せ集めとなっているのだ。電気物理で、電気磁気学で、コンデンサと空間エネルギーの関係を考究すれば、『電荷』概念での解釈より、矛盾の無い論理的に整合の取れた解釈理論が完成できる筈なのだ。その意味を纏めたのが、上の記事である。
この意味が理解できれば、『電荷』でコンデンサの解釈はできない筈だ。大学入試問題に『電荷』など取り挙げられない筈だが如何でしょうか。
『空間エネルギー』について、電磁界と空間エネルギー でも論じた。御理解の参考になるかと思う。