(2023/11/15).
半導体制御情報社会で、その理論的基盤が『バンド理論』となってきた。半導体の PN接合が織り成す不思議な制御性は確かに理解し難い機能と特性を示す。その不思議を解釈する理論として『バンド理論』が唱えられた。その歴史はとても古く、1920年代から1930年代に掛けて唱えられ、完成したようだ。現在情報検索にその『バンド理論』が半導体動作機能の解説の主体となっている。しかしその理論は、PN接合の『電子』の機能の理論的解釈法に成っている。その『電子』のエネルギーについては原子周回軌道との関係で、運動エネルギーの意味が主体となっているようだ。しかし、筆者は自然世界に『(正と負の)電荷』が存在するとは考えない。従って、原子構造の正電荷の『陽子』や負電荷の『電子』やその周回軌道論も否定する。その意味の一つは、原子周期表に有るような8が何故周回性を特徴付けるかについての、その理由も明確でない筈だ。原子構造表面の磁極の8面分割がその周期性の基であると解釈する。それは、分子結合に曖昧な『共有結合』なども否定する事となる。炭素結合の秘め事
長く電気回路動作現象を、その不思議と格闘してきて、昨年一つの結論に纏めた。それは単純な、新電気回路理論である。それは、電気回路の基本的解釈は『電圧』が電源で決まれば、それは電線路導体で構成されるその空間の物理的空間特性透磁率、誘電率に関係した誘導性と容量性の特性値L「H/m], C[F/m]が決まり、その空間特性で電気エネルギーの伝播現象が決まるのである。それは、決して導体の内部を『電子』や『電荷』が流れる様な物理的現象は起こり得ないと言う事を唱えたものである。負荷が電気回路に要求するものは決して『電子』などではなく、『エネルギー [J] 』なのである。光の伝播特性の基本が『光速度伝播現象』である。その光速度は空間の透磁率[H/m]と誘電率[F/m]と言う解釈概念によって決まっている。
現在の物理学理論はそれぞれの専門家が唱えて分野ごとの理論解釈論から成り立っている。それらの全ての理論を統合的に、その矛盾を排除して取り纏める作務が十分為されていなかったと思う。その結果、統合して考察した時、多くの論理的不整合や矛盾が取り残された理論体系となってしまった。
その具体的考察例として、太陽光発電からインバーターを介して、配電線路電力伝送網を取りまとめて、如何に『エネルギー』が変換され利用されるかを考えて見たい。
具体的考察回路。
回路図 太陽光電力変換装置。太陽光発電器で光エネルギーを直流電気エネルギーに変換する。その直流電気エネルギーを半導体制御回路を通して、インバーターによって交流電力エネルギーに変換する。先ず、太陽光の『エネルギー』とはどの様な認識にあるか?それは電波に似た空間を、光速度で伝送する『エネルギー』の縦波である。それは電力 ps[w]。Solar cell の半導体でその『エネルギー』を電気エネルギーに変換する。そこに半導体内部での不思議な電気エネルギー変換現象が有る。そこに『バンド理論』が解釈理論として提唱された。
次に、その発生した直流電力pd[W]を再び半導体回路で配電線路用の交流電力に変換する必要がある。それがインバーター回路である。その正弦波交流電力の低電圧を変圧器で商用電圧に変圧する必要がある。その商用電力が負荷電力pl [W] となる。
ここで指摘したい要点を挙げる。半導体内でどのような現象が起きているかを的確に実験的な検証をもって示す事は筆者の様な研究に不慣れなものには難しい。しかし理屈で、理論に矛盾が有るかどうかぐらいは分かる心算だ。それは狭い専門分野でなく、広い統合した全体像の中に見える事である。『電子』がどの様な『エネルギー』を保持して、電気回路の電線導体内を流れ、その『エネルギー』を負荷にどのような機能によって供給するかの論理的な眼目となる役割が全く見えない点である。幾ら『電子』が理論の便利な操りに有効に思えても、実質的な具体的な論理性がそこに見えなければ、その理論は本当に有効な解釈論とは成り得ないと思う。それは『電子』がどの様に『エネルギー』を負荷に供給するかの一点であろう。光の『エネルギー』は自由空間内の伝播にその本領を発揮する。なお、光は決して振動する実体など持ち合わせて居ない。『電気エネルギー』も空間を伝送する意味は光と同一の特性を持っている。『電子』は空間を光速度で『エネルギー』を伝送する機能を持ち合わせて居ない。
さて、太陽光エネルギーの電力から負荷の要求する負荷電力に対応する瞬時的対応制御がなされる電力制御システムとなり、実用化技術として有効に生活を支えている。ただ一つ述べて置けば、常に ps=pd=pl ではない。途中で『エネルギー』の貯蔵がされており、時間的に回路内での『エネルギー』はその流れを変化させているが。貴重な『エネルギー』の供給システムとして、温暖化抑制にも貢献している。以上がこの回路の機能・役割であろう。
さて、バンド理論として半導体のエネルギー変換の物理的解釈理論が、その道の常識科学論となっている。問題は、『電子』が自然世界に存在しないと言う事実と現代物理学理論の基本概念として『電子』が理論的根源と解釈されている矛盾である。それは『電子』がどの様な『エネルギー』の伝送機能を持ち得るかという最も基本的な、極めて日常生活からの視点に対して何の論理的説明もできない矛盾点と疑問が解消できない点である。それが『電子』の科学理論における論理的機能の説明が出来ない、その『電子』の科学理論における存在矛盾として避け切れない事実である。上の回路系統図で、変圧器の一次巻線内を『電子』が半導体制御回路で例え得た『エネルギー』があったとしても、それをどの様な機能で変圧器二次巻き線に転送できると御解釈なさるのか?変圧器巻線内を『電子』がどの様なエネルギー、例えば『運動エネルギー』を以って巻き線間をどの様な機能でその『エネルギー』を伝送できるかの解釈が出来なければ、やはり理論として有効ではない。変圧器自身もそのファラディの誘導則での『磁束』概念も現実に自然世界に存在する物理量ではないのだ。『磁束』も理論解釈用の仮想的概念でしかないのだ。最近『励磁電流?』との検索が多く見える。変圧器内の『エネルギー』の伝送・転送現象も結局変圧器巻線近傍の空間内を伝送する結果の物理現象でしかないのだ。全く『電子』の機能など必要としない。配電線路では、『電子』は無用なのだ。
一つ述べておこう。市街地の低圧配電線路で、昔はピン碍子がその配線支持に使われた。それは電線間隔が大きいから、電線間の静電容量は小さい。従って、配電線路空間の伝送エネルギー密度[J/m]も小さかった。最近の低圧配電線は平行ビニール絶縁電線が使われ、ピン碍子など見当たらない。電線間隔が小さいことはその『エネルギー』の伝送する空間の静電容量が大きい。だからピン碍子配線よりビニル絶縁電線の方が配電線内の『エネルギー密度』が大きいのだ。配電線路電力容量が大きくなる。しかも、『電子』など無関係に、その配線の絶縁材用内がより多くの『電気エネルギー』伝送に有効なのである。決して導体内など『電気エネルギー』は流れないのだ。熱電効果での『熱エネルギー』は導体金属内も伝送するが。『バンド理論』で絶縁材と導体と半導体の基本的特性として述べられているが、『電気エネルギー』はビニル絶縁材料内を伝送しているのである。
今まで、np接合の機能(電圧とエネルギー)等で、半導体の機能を考えた。トランジスタのコレクタ側の吸熱現象がダイオードの発電機能化の意味であると観る。
電子とエネルギー(バンド理論は魔界か?) もあった。
科学者の社会的責任として、子供達の教育・学習におけるその学習内容が的確なものであるかを認識していなければならないと思う。その先ず基本に『電荷』、『電子』の物理的実在性をご確認いただきたい。それは電気理論、電気磁気学理論の根源を問う『静電界は磁界を伴う』という電気学会での1987年の口頭発表からの生涯を掛けた、愚かなる我が身の職歴不明の中での、ご検討を皆様へのお願いとしてここに投稿させて頂きます。