カテゴリー別アーカイブ: 教育問題

光エネルギー流と空間特性

(2024/02/27).

 最近、特に物理学が子供達、高校生や大学生で科目として学習するに人気が無いらしい。それはとても残念な事だ。その訳は、子供達が感覚的にその教科内容に違和感を感じるからではないかと思う。

前の記事で、
 『電圧』とは

〇 電気回路空間へエネルギー [J] を供給する能力を評価した電気技術概念である。
〇 電気エネルギー供給源即ち電源の能力によってその接続電気回路空間に即応したエネルギー供給状態を整える能力評価概念。

とした。

 それは、物理学理論が空間を流れる『エネルギー』を認識していないところに、『電圧』と言う電気用語の意味が正しく認識できていないところに在るからだ。

 この様な単純な科学技術量・概念さえ曖昧な認識にある。『電圧』を『電荷』によって解釈しようとすれば、其れでは結局曖昧な、感覚的に納得しかねる解説を記憶する苦痛を子供達に強いることになる。

 子供達に、自然世界の神秘に感動する経験を与えて欲しい。それは実験室や研究室での観察、計測と異なる、自然の感覚的な経験によって受け取る現象を基に深めて欲しい。それを光のエネルギーの物理的意味に求めて欲しい。

 日向ぼっこ。日光浴の実感を物理現象としてどの様に解釈するか?そんな日常生活の中での経験を、物理的な現象として考えて欲しい。

 日光に全身を晒して、太陽からの光を受ける。その時、身体がポカポカと暖かくなるだろう。その暖かくなると言う物理的現象の意味をどの様に理解するか?それは光・太陽光線によって齎された物理的現象の結果である。
〈問〉その訳を説明してください。
 この回答には、光と熱の関係で、その物理的意味が理解できなければならない筈だ。即ち、光とは何か?の問題だから。

 上の「日向ぼっこ」で、光が『空間エネルギー』の流れであるという意味を知らなければならない。決して科学的実験ではその意味は分からないだろう。光の振動数が幾らだとか、粒子性と波動性を兼ね備えている等と言っても、殆ど、光の実体は分からないのじゃなかろうか。

 『答』 光は空間エネルギー流である。空間を流れるエネルギー [J] の密度分布波である。日光に当たるとは、衣服を通して光のエネルギーを吸収する事だ。そのエネルギーの時間積分で衣服の中にエネルギーが溜まり熱エネルギーとなる。その熱エネルギーの輻射として皮膚から身体に入り込むからだ。

 上の例は光のエネルギーがどの様な物理量か、その空間像をどの様に捉えれば良いかを熱エネルギーへの変換現象を通して、光の意味を考えて欲しくて取り上げた。

 その物理現象は、光エネルギーの流れる空間によって決まる。その空間の科学技術的解釈の基本がある。それは物理量の概念を決める基礎として、『真空透磁率』μ₀ = 4π×10^-7^ [H/m] が決められた。

 その 自由空間の特性は右のように表せる。何も無い空間が、その単位長さ ( 1[m] )当たり、電気回路の静電容量 C[F/m] とインダクタンス L[H/m] と同じ特性で捉えられる。真空空間の誘電率も ε₀ = 1/36π ×10^-9^ [F/m] と決められた。光のエネルギーの流れに対するインピーダンスは空間の特性インピーダンス Zo =120π [Ω]である。光エネルギーの流速、即ち光速度は  co=1/√( μ₀ε₀ ) =3×10⁸ [m/s] となる。なお、電気回路との関係で、光の伝播特性は負荷抵抗が常に整合、α=1の状態にあると見做せる。

 これらの空間の特性が光に対する伝播特性を決める事となる。その事が、電気回路に於ける電気現象が光伝播特性と同じ意味であると解って欲しい。決して『電子』が導線の中を流れる等と言う事はなく、その解釈は無意味な間違い解釈であるのだ。

 光のエネルギーの空間像はどの様な科学実験でも観測できるものではなかろう。観測できない光の空間像を示すとなれば、それは自然現象の多くの具体的姿を感覚的に捉えて、統合的に解釈する以外なかろう。 その表現法の一つを右図に示す。光のエネルギーの空間像をどの様に捉えるかは、科学的実験で観測できるもので無いから、どう説明すれば良いかは分からない。光の空間構造の捉え方は様々であろうが、筆者の解釈は、光量子空間像(D線)がその例だ。

科学技術用語の意味?

(2023/12/18).

 物理学に関する用語は、それぞれの専門分野によって多くの慣用語句が使われている。その意味は専門的になればなるほど、一般市民にとっては理解するのは困難になる。しかし、高校生が学習する程度の用語なら、誰でも理解している筈と思う。ところが、必ずしも日常使う用語でも分かって居るかと問えば、どうも曖昧なようだ。

 電気に関係する科学技術用語で、次のようなものの意味がどれ程明確に理解し、答えられるかとお尋ねしたい。殆ど分らないのではなかろうか?

 【電圧、電流、抵抗、光の振動数、光の波長、電池の機能、光の色、正の電荷、負の電荷、磁束、温度】

 単純な日常使う用語でも、その物理的意味となると如何でしょうか?

 例えば、『電圧』の意味は如何でしょうか?その定義は如何でしょうか?その単位ボルト [V] も考えればどのような物理量を評価した単位だったかと考えてしまう。単位ボルトは エネルギーのジュールを基本に据えれば、[V=(J/F)^1/2^]のようにエネルギー量の平方の次元となる。同じく『電流』と単位アンペア [A] も解りますか?

 電池の機能[J]と挙げた。自然世界の物理現象を理解するには、ジュールと言う物理量、その単位 [J] が基本量として認識されなければならないのだが、物理学理論にはその意味の認識が無いのだ。運動エネルギーと位置エネルギーと言う『質量』に関わる運動力学からのエネルギー認識が主体的になっているから。空間に光速度で伝播する『エネルギー』の意味が認識されていないのだ。光がその基本物理量だ。

 

『静電界は磁界を伴う』の物理的意味

 電気磁気学の理論は電荷概念がその基礎的論拠となって構築された。その理論はマックスウエル電磁場方程式にその完成されたとも観える。しかし、その時点では電子の概念は無く、電界と磁界の直交する電磁波の光速度伝播現象の偏微分方程式としての解釈であったのだろう。実際の電波伝播の実験的検証もヘルツの実験まで待たなければならなかった。電子概念も、J.J.Thomson 以降になって認識された事であった。19世紀末以降に、本格的な電磁気学が完成したのであろう。

 さて、現在の電気磁気学理論の常識は電界と磁界との二つの直交した空間概念によって解釈することになる。基本的に電界と磁界は、その空間での発生原因は異なるものと認識されている。電界は電荷により、磁界は電流(電荷の流れ)によって生じると解釈されている。その特徴的な意味で、静電界という空間概念が在る。この静電界は、正の電荷と負の電荷が静的状態で空間に向かい合った状態にある時の、その間の空間の電界強度が一定の変化のない、静的状態にある意味を捉えた概念である。勿論その空間には磁界は存在しない。電荷の変化が無いから電流による磁界は存在しない。この意味は電荷が実在するとの基本認識によって決まる論理である。所謂、電気と磁気とは基本的に異なる現象である、という意味になる。

 しかし、『静電界は磁界を伴う』は、電荷が動かなくても磁界が電界には伴って存在する。という意味である。即ち、電界と磁界は必ずその場に一緒に存在する。という意味である。電界と言えばそれは磁界を伴い、磁界と言えばそれは同時に電界を伴うという意味である。即ち電界と磁界は必ず同時にその空間に有るという意味である。静止電磁界であろうと変動電磁界であろうと、電界と磁界は必ず二つが共に存在するという意味である。その意味は、電界と磁界と言う概念で分け隔てることはできないという意味である。

 それは電気磁気学概念の完全なる理論的意味の否定である。それは電荷による空間電界も電荷の流れと言う電流による磁界も、そんな概念は間違いであるという意味である。即ち電気磁気学の根本が矛盾の理論で間違いであると言う表明である。

 電気磁気学はその理論が、厳密な論理で解釈すれば、全く表現できない『不立文字』の世界の内容なのだと言う事を述べている。

 その自然世界の真相はただエネルギーの存在する空間でしかないという意味だ。そのエネルギーが見えないし、実験的に測定もできないから、仮想的に人間が電荷で解釈した、その電気磁気学でしかないのだ。当然の事に、アインシュタインの電磁場方程式に基づく特殊相対性理論もその誤解の解釈論でしかないのだ。

 残念ながら、大学の理学部でどの様に講義をしようとその空間に実在する『エネルギー』の意味を捉えて、その現代電気磁気学での解釈法を論じない限りは、自然世界の真実を理解させる講義には成らないのだ。

 その意味を、古い解説として残してあった。それが『静電界は磁界を伴う』の解説である。

 結論は、電荷概念に因る電界や電流による磁界が結局電気磁気学と言う専門的解釈用の理論でしかなく、自然世界を理解・認識する科学的理論としての意味は余りない学問でしか無いのだと言う事である。専門家の皆様には🙇ね。『電荷』は破棄すべき偽概念だ。

電気磁気学理論の不可解❓

 今日は日本の祝祭日 『文化の日』だ。


 この電気回路で、Lamp の物理的機能は何でしょう?

 電源は Power source と言うが、その Power が電力 [W= J/s ] ようなエネルギー [J] の時間微分値となるから、その物理量の意味が曖昧となる。時間的平均値の物理量の概念は、空間に実在量として存在する物と異なる、抽象的で曖昧な概念となる様だ。上図には、エネルギー源 Energy source と電源が供給する『エネルギー』であることを直接印象付けるべく表記した。電源は負荷が要求する物理量が『エネルギー』である事を認識して、表記するべきと考える。その空間概念が物理学理論には無いようだ。

 科学理論の基礎に電気磁気学がある。
 その電気磁気学理論の全体に極めて大きな矛盾を感じていた。それは物理学理論全体に広がる矛盾でもあった。その事が、この WordPress に投稿させて頂いた初期の記事となった。それをここで纏めておく。

 磁界・磁気概念の本質 (2010/11/16) 。 電流計は何を計るか (2010/11/10) 。電流は流れず (2010/12/22) 。

 10数年かけて、様々な自然世界の現象について、一般社会常識の認識に違和感を抱く事が多くあった。日本雨蛙の生態やら津波現象の物理的解釈やら本当に多くの事で、専門家の論説に違和感を抱き、その都度自分の思いを投稿させて頂いてきた。今に至るも、その思いは間違っていなかったと思っている。

 今月に入り、この11月1日が新潟県の⦅新潟教育の日⦆と定められたようであり、子供達の為の『教育環境』を整える意味でもあるかと考えた。そして思った。今の教科書の内容は、とても子供達に胸を張って進められるようなものでないと思った。これだけ科学技術の恩恵を受けて、便利な世の中に成っているにも拘わらず、子供達には心安らかに日々の生活が、学校生活が楽しく過ごせるかと思うととてもそんな状態でないと思う。それは理科教育で、中学生が『電子』が電流と逆向きの導線内を流れると教えられている一事を考えただけで、空恐ろしさを抱かざるを得ない。決して電気回路の導線内など『電子』が通ることは無い。訳も分からないことを強制的に憶えこませる教育であってはならない。覚えるより自然の姿の不思議さに感動する楽しさを味わえる理科教育の内容が多い教室授業であって欲しい。中学生の理科教育内容はそんな意味で十分と思う。

 このような電子の逆流の説明の現実に、教育の現実に、優れた科学者が多く居られるにも拘らず、子供達の教育内容に心砕いて頂けないのかと。大学の理学部では、本当に現在の電気磁気学の矛盾に気付かないのかと理解出来ない。初期の電気磁気学に関する記事を、もう一度取り上げる手がかりとして拾い上げた。電気回路では、決して『電子』が何の機能、役割も果たし得ないことを解説したい。電流とは何か?について『電子』の意味とエネルギー流更に磁束の意味について述べよう。そんな哲学ともとれる内容であるが、科学的な実験で検証できない空間に流れる『エネルギー』の意味の重要性について御認識頂ければとの思いだ。

光と熱と温度(関連記事)

(2023/09/19).

 ここで、『体温』について、医学生理学に関して全くの素人が僭越ながら思う処を述べたいと思う。その前段階として、熱や温度の関連について述べたい。

 その訳は、人の『体温』一つを取り挙げても、医学的にも大変基礎的でありながら、その意味の認識が余りにも無関心のまま、誰にも意識されずに見過ごされているようだ。その根本的原因は物理学理論が余りにも過去の学説や法則に縛られて、少しもその根本に疑問さえも抱かれずに今日まで見過ごされてきたことにある。本当は、自然科学理論の基礎はやはり物理的概念がその基になる筈なのだ。しかし、『電荷』や『電子』、その他の多くの専門的概念・用語が論理的な説得力無しに、基礎教育の必須事項として取り上げられている。『電荷』等自然界に存在しないものが教育の基礎的素養として、その矛盾が放置されてきた。科学者の社会的責任が問われて然るべきだ。経済的利益にならない事は研究の対象として意識が向かないようだ。その結果が今の教育内容に矛盾の混乱を取り残してしまったのだ。

 『エネルギー』という物理量の認識が無い基礎物理学論になってしまったのだ。  
 
 エネルギーの認識が無いから、人の大切な『体温』の意味さえ分からない現状の奇妙な状況を来たしているのだ。電気回路の電線路内の空間を伝送する『エネルギー』の意味を認識出来れば、『体温』の意味も解って当然な事なんだ。

 だから、ここで『体温』の意味を説く前に、光や熱のエネルギーが『体温』に関係している事から、その関連記事(光、熱と温度)として幾つかを拾って、前段の予備的意味を取り上げておく。

 温度の解釈で、気体分子運動論があるがそれは間違い理論だ。右に温度計が計る『温度』の意味を考える絵図を示した。
 この温度計で気温を計ろうとしても、電灯から光が入射する。光は気体分子運動論には無関係だ。電灯と温度計の間を遮れば、温度計に指示値は気体の温度になるだろう。気体もその保有する熱エネルギーに対応した輻射熱を放射しているのだ。決して気体が分子運動して、温度計のガラス表面に衝突して、その運動エネルギーをガラスに伝導している訳ではない。気体の分子の運動など全く無意味な解釈論が『気体分子運動論』に成っているのだ。

 温度計が計る物理量 (2022/09/25) に関係の絵図だ。

 光と熱に関連した『エネルギー』の空間像に関する記事を拾っておく。
  熱と光の科学論 (2023/01/28) 、熱と光の『エネルギー像』 (2023/02/02) 、熱の正体『熱エネルギー』 (2023/09/08)、そして光の空間像として、プランク定数の概念 (2018/07/17) を関連記事としてまとめておく。

地磁気の正体 地表の軸性エネルギー流

(2023/09/17).

地磁気の正体を的確に説明するには、何をどの様に説明すれば良いか。とても難しい問題だ。検索すれば、日本では気象庁や地磁気観測所等が専門的な解説を示している。『マントル』が地球の内部に在って、それが原因のような解説や太陽風との関係で解説されているのもある。

しかし、それらは専門家の解釈として当然のものだろう。しかし、筆者にはその解釈が理解できないのも確かだ。

『磁気』とは何か❓
その発生原因をどの様な物理的現象と説明できるのだろうか❓「アンペアの法則」に因るとすれば、電流がその原因となる。電流は『電荷』の流れる時間微分と言う定義だ。しかし『電荷』が流れても、『電荷』には本質的に『磁気』は含まない筈だから、『磁気』を含まない『電荷』が流れたからと言って、どの様な物理的現象として『電荷』から離れた空間に『磁気』を発生すると言えるのだろうか❓その『電荷』の流れにより『磁気』が発生する論理的な説明が出来なければ、幾ら伝統的な「アンペアの法則」であっても、科学理論としての論理性がそこに残念ながら無いと言わなければならない。それは物理学理論ではなく、専門家用の学術理論擁護の解釈論でしかないのだ。

『マントル』とは何か❓
その『マントル』と言う物の物理的実体を説明できるのだろうか❓何故、地球の内部にそんな意味不明のものが回転して流れる必要があるのか❓

『磁気』については、『静電界は磁界を伴う』の実験結果に対する解釈を示すに、最初の要点となった。『電界』と『磁界』が別々に単独で存在する電気磁気学理論の根幹を否定しなければならなかった。『電界』があれば、そこには必ず『磁界』が存在する事だから。その意味を、磁界・磁気概念の本質に示した。また、マグネット(エネルギー保持機能)  にも解説を示した。N極 S極がある訳じゃない(2022/06/27) の記事にも、NSという磁極表現は軸性エネルギー回転流の軸を見る向きの解釈でしかないことを説明した。自然界の目の前の空間を支配している『エネルギー』を認識する事が物理学理論を論じる基本的要点である。その『エネルギー』の何たるかを認識せずに、物理学理論が論理的であり得ることは不可能だ。(追加)、磁場とは何か?₋物理学の命題- 

それは子供達への、科学者の社会的責任となる課題になる筈だ。

水面波の正体『圧力エネルギー』

(2023/09/14).

 「光の正体」と検索した。光の正体を解説しようと思って、どの様な解説がなされているかと調べた。しかし驚くような、頓珍漢な解説としか思えないものが並んでいた。筆者には全く意味の理解出来ない内容である。子供達にこのような解説がなされているとは、何か大学の理学部の学術理論の授業用教材を提示しているように思えた。しかも、大学理学部でどれだけ自然世界の不可思議に思いを致し、疑問を解こうと考えているかがその解説には見えない。決まった過去の解釈用学術理論を後生大事に守っているだけの内容でしかないと思えた。

 そこでは、先ず『波』の意味の解説として、水面波の様子の意味の解説で『波』という解釈用概念が説明される。横波と縦波の見方で、水面波は横波に分類される。しかし水面波の発生原理、物理的現象などの解説は無い。こういう波が発生するから、それはこのように解釈する。と全く発生原理の解説はどこにも無い。

 だから、まず水面波の正体を筆者なりに解釈して置きたいと思った。そもそも、どの解説を見ても、水面波の発生原因について解釈が示されていない。『圧力エネルギー』という意味も殆ど考えていないようだ。

 (1)水面波の波形。

 先ず、水面波の解説では、その波形が正弦波であるかのような解説から始まる。決して正弦波になど成らない。水面の波をよく観測すれば分かる筈だ。昔ある機会に、ある物理学の偉い方が仰っていたのを聞いて驚いた。『私は自然世界を観ないようにしている。』と。物理学で何を研究するのか不思議であった。

 水面の波源から四方へ円環状の波面で拡がる。波源の付近ではその波形は波の先端が急に立ち上がる衝撃波状の筈だ。先に進んだ時には正弦波に近く見えるが、基本的にその波の原因は何かと言う事が分からなければならない。

 波が横波か、縦波かという前に、波の発生原因は何かが分からなければならない筈だ。何かがその自然現象の基に在るから、そのような現象が起きるのだと。

(2)水圧エネルギー。
 水面に今球体の物体を落としたと仮定する。

その球体は水中の底に向かって落下して行く。その球体が進行する水中での水に作用する意味が水面波の発生原因であることに間違いない。何故その物理的作用が、水の表面に波を発生するかが、物理現象として解説されなければならない筈だ。日本学術会議の提言「理科基礎(仮称)」を読む―エネルギーと波―にも同じような事を述べた。 さて、図(2)の様に、水中に落下する球体の周りにどのような現象が起きると考えるか。水中の落下速度 v の大きさで、その球体によって水圧の掛かる空洞部が発生する。そこに周辺から水が流れ込む。その流れは水中で周辺部にも広がる。それが、水の慣性の持つ特性である。球体の水中での降下によって引き起こされる水圧の波及現象が基本的な水面波の根本的な原因である。その水中での水圧の物理現象をどの様に解釈するかが、大学などでの物理学理論の社会的役割であって欲しい。

 (3)圧力エネルギーの伝送。

 水面波は水が上下に変化する。その波の形状から「横波」というようだ。波の進行方向に対して、垂直に波打つからだろう。しかし、波の正体は水媒体に乗った『圧力エネルギー』の円環状に広がる進行方向への縦進行波なのである。上下に振れる大きさは、その水媒体にのせた『圧力エネルギー』の大きさの表れなのだ。
 津波の伝播速度は 200[m/s] 程のとても速い速度だ。しかし、水面波の速度 v はどの程度かを知らない。せめて、大学の理科教室では分かっている筈と思うが、それを情報発信して欲しい。高速度観測機器が有るから、その程度の事は分かって当然と思う。観測しないで、水面波が横波だ等と言っているとしたら、その態度を理解できない。大学の社会的役割は何だろうか。経済的競争科学技術の役割・機能だけではなかろう。

 この水中の水圧のエネルギーの物理的解釈が無いから、津波の真の意味が専門家が理解していないのだと思う。津波とそのエネルギー がある。

 先ずは、『光の正体』とエネルギーの関係を述べる前に、波の意味を水面波についての解説で示した。

 

熱の正体『熱エネルギー』

(2023/09/08).

 熱の正体は❓と検索すると、

 「熱を多く持っている物質は分子が激しく動いており、これが熱の正体です。分子の動きが緩やかな物質に触れ分子同士が衝突することで均一化されます。」

御解説が現れる。この意味を理解したくても、自分の様な物理学理論に疎い素人にはとても付いて行けない御学説とただ閉口するのみだ。

 「分子が激しく運動する」とはどの様な状態の事か、それが理解できない。また熱はどの様に発生るものかを先ず確認したい。

 熱の発生。

―熱の発生― 図の(a) (b) は一般的なエネルギーの発生の現象を表した化学表式である。(b)は燃料電池の場合だ。また(c) は摩擦で熱が生じ、そのマッチを擦る意味も入ろう。(d)は特殊の現代科学技術の核分裂現象による熱エネルギーの発生式である。これらはみんな『熱エネルギー』E[J]の発生化学式である。

 その代表式が (a) の炭素と酸素の反応式である。今は薪を燃やすことも無いから、灯油ストーブでも、余りその燃焼の意味を意識しないかも知れない。電気ストーブなどを使えば、発電所のボイラーでの『熱エネルギー』の消費などもっと意識から消えてしまう。
 
 ここで問題にしたい点は、(a)の炭素燃焼現象の意味である。炭素Cと酸素O₂がどの様な物理現象によって、『熱エネルギー』E[J]の発生となるかの原理が分からないのだ。その燃焼現象は誰でも知っているだろう。知っている事とその物理現象の意味を理解しているかはまた別の問題だ。その訳を明らかにする事が、物理学の学術理論としての意義の筈だ。自然現象を利用するだけで、満足するのが科学技術理論であろう。

 化学反応式の物理的不可解に疑問を呈した。そこでも、未だ理解できないでいる。
この図の燃焼によって発生する『熱エネルギー』とは何かを物理学として明らかに解説できなければならない筈だ。
 冒頭の御解説で、中学生の理科教育で教えられているらしく、無駄な学説至上主義の記憶教育が、何処に『イノベーション』を生むことに成ると言うのか?

先日知った。 Keidanren Policy &Action 提言「新しい時代に対応した大学教育改革の推進ー主体的な学修を通じた多様な人材の育成に向けてー」 2022年1月18日  
一般社団法人 日本経済団体連合会 のあることを。

 熱エネルギーの移動。
 
―熱エネルギーの移動―『熱エネルギー』という物理量の特性として、その移動を図に表現してみた。(a)伝導現象(固体、液体) (b)対流現象(気体、液体) (c) 輻射現象(空間)。の三つで表せるかと思う。特別の意味も無いかも知れないが、『熱エネルギー』という物理量が実在すると解釈する。『分子運動が熱の正体だ』等と言う理科教育内容だけは排除して欲しい。

 冒頭の御解説が検索される現状は、大学理学部の教育・研究関係者は一体物理学理論、その御学説理論に少しも『疑問・不思議』を感じないのだろうか❓『電荷』がこの自然界に実在すると信じているのだろうか❓『熱エネルギー』という物理量がこの自然の空間に存在すると考えないのだろうか❓

 過去の『熱』に関係した記事を拾っておく。
熱の物理 (2019/02/07) および『熱』の正体(2014/05/16) 、布団乾かし―温度の理科基礎ー (2016/04/14)、体温と身体活動エネルギー (2016/04/08) 等。

常識外れの道端での科学論

過去を振り返ってしまう。

比較的価値があると思う記事が、エネルギー流と定在波だ。

 実は、電力用変圧器の物理現象を解説しようと思った。変圧器の原理は『ファラディーの電磁誘導則』によって19世紀初めに唱えられ、現在の基礎理論と成っている。それが全ての教科書の解説理論である。『磁束』という技術概念を導入しての理論である。しかし『磁束』という物理概念が現実にこの自然世界にある訳ではない。あくまでも科学技術解釈用の概念として導入されたものである。これから論じようとする電力用変圧器の動作物理的原理と定在波の関りとしての科学論は、現在の科学論文として取り扱う分野は無いだろうから、ブログ記事か。そんな高校生の為の教育での教科書問題になるかと思う。

 (2023/08/15) 追記。ここで取り上げる変圧器の物理現象という意味は、『エネルギー』の流れとしての解釈論を念頭に置いている。それは、コンデンサ(容量 [F] )とコイル(リアクトル、変圧器 [H])の間に於ける、『エネルギー』の貯蔵機能としての関係からの解釈論である。コンデンサとコイルとの間における相似性と相違性に関する考察である。自然界は『エネルギー』一つに支配された世界との基本認識に立てば、そこに行くことは自然の流れであろう。技術解釈用概念の『磁束』や『電荷』の自然界に存在しない仮想概念量に縛られない、真の自然世界の物理現象の解釈法を考えての意味だ。

上の定在波は、新潟県立新津工業高等学校で、最初の担当であった『電子工学』の授業の内容で、高周波定在波の意味が解らなかった。そこで、ある事業所の払い下げの通信機を頂いて、それを分解して、発振器部分だけを利用させて頂いた。実際の通信での実用製品だから、とても強力な電磁波発振器であった。真空管は、双三極管(2B29)である。発振周波数は160MHz である。最近気付いたが、その生徒実験に適用した回路構成は、変圧器と同じく、発振器と分布定在波回路とは直接繋がっていない。言わば、変圧器と同じく、空間を通したコイル間の電磁結合となっている。言ってみれば、160MHzの正弦波電磁結合で、基本的には空芯の変圧器結合である。空芯でも、高周波だから所謂技術概念の『磁束飽和現象』は起きないで変圧器動作が可能なのだと解釈できる。この空芯結合変圧器の物理現象は電力用変圧器の動作原理と、自然世界の実相から見れば、至極当然の事なのだ。新潟県立新津工業高等学校での生徒実験実習用の研究が物理学理論の置き忘れた『エネルギー』の実在性の解説になるとは不思議な事だと思った。当時、教育・研究者としての身分が有ったのか無かったのか❓❓。学術的研究でない、市民科学としての自然科学論が大切かと。専門家が取り組まない科学論。

変圧器の物理現象とエネルギー伝送 の前に。

更に、この記事の前に二つの記事がある。『エネルギー』一筋の道 (2021/02/24) と 科学教育の未来を問う (2021/02/27) である。